ちぃばす高輪ルートに乗車します。
品川駅港南口から高輪地区総合支所前、浅草線三田駅前を経由して品川駅に戻る周回路線で、品川駅の高輪口から乗車して高輪警察署前、魚籃坂下付近を散策します。
高輪警察署前停留所に降り立つと目を引くのが、東京消防庁二本榎出張所。
1933年にドイツ表現派の設計で建てられたもので、東京都選定の歴史的建造物。
昭和20年代から30年代に活躍した国産の消防ポンプ車も展示されています。
この二本榎出張所を中心に延びる商店街メリーロード高輪を歩くと、パンを焼く香ばしい匂いが漂い、豆腐店や和菓子店も軒を連ねます。
友達と楽しそうに話しながら下校するランドセル姿の子どもたちとも行き交いました。
ここから少し北へ向かうと、高輪二丁目停留所。このあたりは忠臣蔵ゆかりの地で、赤穂義士の身柄を預かった肥後熊本藩細川家の下屋敷がありました。
大石良雄等自刃ノ跡の石碑から都営アパート群を抜けた先にあるのが、大石良雄外十六人忠烈の跡。
大石内蔵助良雄ら17人が切腹した現場で、塀に囲まれて屋敷の一部が残っています。
伊皿子の交差点を左折し、魚籃坂下停留所へ。その近くに高松くすのき公園が広がっています。
大きなクスノキが立つ園内には、鉄棒やブランコ、丸太の他に、足ツボマッサージや背伸ばしベンチといった健康遊具もあります。
ちぃばす芝ルートに乗車します。みなとパーク芝浦から区役所、虎ノ門、新橋等を周回する路線で、増上寺近くの港区役所停留所から乗車し、虎ノ門から新橋方面を散策します。
芝公園を左手に見ながら、バスは御成門交差点を右折。愛宕警察署を経て、新橋赤レンガ通りを北上します。
新橋2丁目から6丁目を約1キロメートル結ぶこの通りには、明治時代に赤レンガ造りの勧工場があり、通り名の由来になったとも言われています。
愛宕一丁目停留所前に到着しました。ここでバスを降りて、新橋駅方面へぶらりと徒歩で向かうことにしましょう。
新橋から虎ノ門のシンボルストリートといえば新虎通りです。
幅の広い歩道に街灯や街路樹が整備され、人が多い平日の昼間でもゆったりと歩くことができます。
新虎通りを離れ裏路地に入り、新橋駅方向へ進みます。
新橋駅周辺はビジネスや観光の中心地とあって、多くの人々で賑わっています。
SL広場には新たに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催までのカウントダウンを表示するデジタルサイネージも設置されました。
近隣の桜田公園は働く人の憩いの場です。
子ども連れでものんびり過ごせる遊具やベンチがあり、敷地内の生涯学習センターばるーんは区民や団体の活動、学びの場として利用されています。
新橋駅銀座口から昭和通りを東に向かうと、旧新橋停車場が見えてきます。
1872年に日本で初めて開業した鉄道駅舎の跡地に当時の外観を再現した施設が建ち、企画展示等を行っています。
盛岡南部家の中屋敷があったため、名づけられた坂。区内にはかつてあった大名屋敷から名づけられた坂が少なくない。
35区時代の旧3区から成っていることから分かるように埋立地を除く港区の大半は江戸時代から市街地として発展した場所。
そのため、近代的な街並みの中に歴史を感じさせる寺社などが点在しているのも、街の風景の特徴です。
特に三田・高輪・白金などには寺町があるほどです。当然、老舗と呼ばれる店舗も多く残されています。
一方で日本にある140ほどの大使館・公館のうちの半数が港区に集まっているほど、国際色豊かな街でもあり、インターナショナルスクールも2校あります。新旧に加え、洋の東西の人間、文化が幅広く集まる場所なのです。